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日本の神社
日本のアニメ、ドラマや映画にはよく 神社の鳥居を見かけますね。「その鳥居ってどんなのがあるの?」とか「どうして日本人はよく神社にお参りするの?」と自問しませんか。
今日は日本の神社の基本知識を知っておきましょう。
【神社の誕生】
日本は日本人の暮らしの中から生まれた神々への信仰があり、それを神道と言います。
昔から日本人は清浄な山や岩、木や滝などの自然物を神宿るものとしてまつりました。やがて、まつりの場所には建物が建てられ、神社が誕生したのです。現在、日本全国およそ8万8,000社以上の神社があると言われています。
神道の神々はもともと海の神、山の神、風の神のような自然物や自然現象を司る神々、衣食住や生業を司る神々、国土開拓の神々などで、その数の多さから八百万の神々と言われます。数え切れないほど多いですが、基本は下記のように分けられます。
・産土神(うぶすながみ):その人の生まれた土地を守る神
・天神地祇(てんしんちぎ):天地の神々
・皇室や氏族の祖神
・偉人や義士などの霊、祖先の霊なども神として祀られる:例えば、京都にある建勲神社は全国統一を推し進めた戦国時代の武将である織田信長を祀っています。
神社には、参拝場所としての役割があります。
入り口の鳥居から始まり、参道、手指を清める手水舎(てみずしゃ)があります。そして最も奥にある本殿は、神様が宿る大切な場所となるため、人の目に触れない配慮がなされています。
【神社の参道】
さてみなさん、神社にお参りしたことがない人でも神社のだいたいの様子を想像できたでしょうか。
では、早速日本の神社に入ってみましょう。
神社には特定の神殿(本殿)を持つ場合と特定の神殿を持たない山など自然物の場合と大きく2つありますが、今回は特定の神殿がある場合についてご紹介します。
まず、下の図を見ると、日本の神社の基本的な構造がわかります。
・鳥居(とりい)
神社にお参りをするとき、まず鳥居を目にします。鳥居は神社を表示し、また神社の神聖さを象徴する建造物とも言えます。
鳥居は、神社の内側の神聖な場所と、外側の人間の暮らす場所との境界を表しています。神社のシンボルであり、鳥居を見ると神聖さを感じるのは、日本人の共通した考え方だと言われます。
・参道(さんどう)
参道とは、神社に参詣するための道をさします。
神社の参道で参拝する時のルールは、鳥居まで来たら一礼し、参道の真ん中を避けて左端を歩くとされています。参道の真ん中を正中と呼び、神様が通る道とされているためです。
・灯籠(とうろう)
道に迷わないための灯りです。
・狛犬(こまいぬ):
神社にお参りすると参道の両脇に一対で置かれた石製の狛犬を見かけます。
神社によっては狛犬ではなく、狐や牛などの場合もあります。狐は稲荷神社、牛は天満宮に見られ、共に祀られている神様の使いであるとされています。
・手水舎(てみずや、ちょうずや):
参拝する前に手水舎の前に立ち、水盤に向かい、「心身の浄化」のために手水(ちょうず)を行うことが最も大切です。
・社殿(しゃでん)
社殿は神体が祭ってある建物です。
地域や信仰により社殿形式はさまざまですが、その時代の建築技術を表す神秘的な建物です。
・お賽銭箱(おさいせんばこ)
神社にお参りすると、お賽銭箱に金銭で供えます。
もともと、御神前には海や山の幸が供えられました。その中でも特に米を白紙で巻いて包み「おひねり」として供えて、日本人は祖先に感謝の気持ちを表しました。しかし、貨幣の普及とともに米の代わりに、金銭も供えるようになりました。
みなさん、箱に投げ入れる時には感謝の気持ちを込めて、丁重な動作を心掛けましょう。
・おみくじ
神社に参拝した時に「おみくじ」を引き、運勢などを占われた方も多いです。
一般的に「おみくじ」は、個人の運勢や吉凶を占うために用いられているわけですが、種類もいろいろとあり、大吉・中吉・小吉・末吉という吉凶判断、金運や恋愛、旅行、健康など生活全般を見ることができます。
神社と日本文化の関わり合い
「どうして日本人はよく神社にお参りするの?」と記事の冒頭にはありましたね。
人は何か不吉なことがないように、または良いことに出会えるように「お金が欲しい」、「恋人が欲しい」、「合格」など願い事をよくしますね。日本人にはそういう考えもありますが、それよりも毎日の感謝の気持ちを神様に伝えることを大事にしています。そのため、多くの日本人にとって神社は、パワースポットとして、日本文化に根付いているのです。
また、神社でよく行われる年間行事は初詣、結婚式、七五三、そして長寿の祝いなどです。
日本の神社といえば?
では、8万8,000社以上の神社もありますが、その中で有名なスポットはどこでしょうか。
・伊勢神宮(三重県):八百万の神々の中でも最高位にある天照大御神をまつる神社の1つです。信仰や文化が浸透していた江戸時代に建てられ、徒歩しか移動手段のない時代にもかかわらず数百万人規模の人々が訪れました。
・伏見稲荷大社(京都):
どこまでも連なる朱色の鳥居で世界的に有名になって、写真スポットとしても大人気です。穀物、農業の神をまつる「稲荷神社」は全国に約3万あると言われていますが、「伏見稲荷大社」はその総本宮です。
・厳島神社(いつくしまじんじゃ)(広島):
満潮時、海の中に鳥居が浮かんでみえる様子が魅力的です。日本三景として選ばれている広島県の宮島という島にあり、ユネスコ世界文化遺産にも登録されています。
・明治神宮(東京):
明治天皇と皇后の昭憲皇太后をまつる神社です。東京都心の原宿駅のすぐそばにあり、アクセスが非常に便利です。豊かな森に囲まれていて、日本でもっとも初詣者数の多い神社と知られています。
みなさん、いかがでしたか。
今日は日本の特有の宗教である「神道」と神社についてご紹介しました。
外国語を学習する時、その国の文化も知っておくと、早く上手になるし、現地の人と話すテーマも広がりますよ。