【大学院】研究計画書の書き方

 日本の「大学院」とは、自分の研究領域についての「研究をする」所です。

 自分が研究したい内容について、実験を繰り返したり、調査、アンケート、統計、長期的観察を行い、更に深く分析をするなどの作業をします。

【研究の意義】

 大学院を目指すみなさんは、大学時代にも研究を行っていますね。「卒業論文」を作成した人も多いはずです。 

 「研究計画書」とは、今後、大学院でどのような研究を行うかについての内容を約2,000字の文章にまとめたものです。(研究室によって変わります。「募集要項」で確認しましょう。)

 大学院での「研究テーマ」は、基本的には、大学で行った研究を基礎にしたものが望ましいです。大学院では、さらに高度なレベルの研究(実験、調査、分析など)を行い、課題に対しての新しい発見、開発、または視点を提起することを目指します。

【研究計画書の準備】

研究計画書の中では、以下の①~⑤の項目が必要です。

①研究テーマと研究の背景

研究テーマが「研究計画書」の土台になります。テーマは

*大学時代の専攻と関連のある研究分野に沿う

(文系→理系、理系→理系(研究分野の完全な変更など)はほとんど不可能)

*目標校の大学院指導教授の研究内容と共通の根底があること

(研究の共通キーワードが2つほどある)

*日本社会や世界に、貢献やメリットを提供できることが良い です。

②先行研究

 先行研究とは「すでにその分野でなされた研究」で、あなたはその過去の研究成果や重要性についての分析を行い記述をする必要があります。あなたの研究テーマが先行研究と全く同じ内容ではダメです。

 「研究計画書」の準備の始め方として一つのアドバイスは、②先行研究から着手することです。

 例えば、各大学院のHPで自分の研究分野に符合する教授の論文、本などを調べ、それを発想の基にし、自分自身の研究計画を決めます。

 具体的なやり方はこの手順です。まずは大きな視点で、自分自身の研究について「研究のキーワード」を5つぐらい思い浮かべてください。そのキーワードでネット検索を行い、「目標教授」や「目標の研究室(ゼミ)」を探します。その際、自分の5つのキーワードのうち、2つぐらい共通する教授を探しましょう。

 更にこれら5つのキーワードに関連する先行研究を探し、論文、本を読んでいく。(目標指導教授の著作物も含めて)この作業をしていくと、5つの「キーワード」のうちいくつかを変更することもありますが、最終的には本当に自分のやりたい研究内容が何か自分自身でひらめくはずです。あなた自身の5つの「研究キーワード」も確定します。そうなると、自動的に①テーマが決まりますし、全体的な研究計画の部分も書き始めることができます。またもう一点は、先行研究を読み込むことで専門知識も深まります。

③研究の目的、貢献、意義

④研究の方法(具体的に)

⑤参考文献

 研究計画書を作成している段階で、大学院への連絡も開始しましょう。 あなたの研究計画についても、教授がどう考えられるか、確認をしてください。結局は、あなたが入りたい大学院の教授が、あなたの研究計画をどう評価するか、がポイントです。

 最終的な「研究計画書」の、書き方のクオリティとしては、その分野を素人の人に説明してあげられるぐらい分かりやすく、論理が通るものが良いです。 

 書き方のノウハウ、参考文献の選び方及び用い方、編集についての具体的な指導は、エール学園「日本語教育学科」や「専門学校」の「大学院進学コース」の授業でも行います。

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