日本の漫画・アニメ
「どうして日本語を勉強し始めましたか?」
「漫画とアニメが好きですから」
外国人に日本語学習の理由を聞くと、よくこういう答えが返ってきますね。
日本の漫画を読んだり、アニメを見たりすることがきっかけで、日本語や日本文化に興味を持ち始める人も少なくないです。本日はどうして日本の漫画とアニメが海外の人から熱狂的に支持されているのか、その魅力を見ていきましょう。
漫画とは絵や文字で表現された物語のことです。アニメとは、アニメーションの略で、動作や形が少しずつ異なる絵や人形を一コマずつ撮影し、連続して動いているように作られたもののことです。日本の多くのアニメは漫画作品を動画化したものです。
日本の漫画とアニメは長い時間をかけて発展し、現在、日本の経済を支えている大きな産業となっています。
まず、漫画の歴史を辿りましょう。
日本で一番古い漫画は12~13世紀ごろに作成された「鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)」だと言われています。]
そして近年の1950年代、「漫画の神様」と呼ばれる漫画家 手塚治虫(てづかおさむ)が「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「火の鳥」「リぼんの騎士」など、次々と傑作を生み出し、漫画界に革命を起こしました。当時の手塚治虫の漫画の魅力は、活き活きとしたキャラクター心情が繊細に描かれているところです。
この漫画スタイルは現代まで受け継がられています。まさに現代の漫画文化の基盤となったのは手塚治虫であると言われています。なぜ日本はアニメ大国になったのか?との質問に、ある人は「よその国には手塚治虫がいなかったから」と答えたこともあります。
漫画・アニメはどんな特徴がありますか?
①様々なジャンル
海外の漫画やアニメは正義のヒーローと悪者が戦う勧善懲悪のストーリーが多い中、日本の漫画・アニメはストーリーの幅が広いのが特徴です。一つには、ジャンルの幅広さです。アクション、SF、学園、バトル・格闘、スポーツ、ギャグ、ファンタジー、ヒューマンドラマ、恋愛などいろいろなジャンルの作品があります。また、老若男女を問わず、子ども向け、少年向け、少女向け、青年向け、大人向けと、年齢に応じて楽しめる作品があるのも日本ならではです。現在大人気の「鬼滅の刃」も親子2世代で楽しまれている漫画・アニメですね。
②ストーリーの奥深さ
日本の漫画やアニメの一番の魅力は奥深さです。キャラクターがとても人間的で、人の心理や人間関係が丁寧に描かれています。まるでドラマや映画を見ているような感覚になりますね。人生には何が大事なのかとか、本当に考えさせられる作品もあります。米国のアニメの場合、ディズニーの映画では愛や友情、正義などをテーマにした作品もありますが、テレビアニメではそこまで深く人間を掘り下げる作品は少ないと言われています。それに対して、日本の漫画・アニメは家族、友情、学校いじめ、忍耐、努力など多岐のテーマに渡っていて、視聴者の期待に添える作品が次々と生み出されています。
③漫画・アニメには教育の価値がある!
娯楽の目的はもちろん、日本の優れた漫画やアニメの文化的な価値も好評です。生き生きとしたキャラクターや人を想像させる深さのあるストーリーは、活字ばかりの教科書が苦手な人でも、楽しみながら、日本史、宇宙開発、医学、野球など様々な情報や知識に触れることができるでしょう。
海外で大人気の漫画・アニメは?
日本のアニメや漫画は多くの言語に翻訳されて世界中で販売されています。
・「千と千尋の神隠し」:アカデミー賞を受賞してファンを増やしたスタジオジブリの作品
・「ONE PIECE ワンピース」:歴史に残るロングシリーズ
特に中国、台湾、マレーシアなどアジア諸国、ドイツやフランスなどヨーロッパでも人気!
・「NARUTO ナルト」:忍者が主人公となった超大作シリーズで、仲間と共に成長していく冒険ストーリーです。
・「DRAGON BALL ドラゴンボール」:日本を代表するバトルアニメ。
・「Demon Slayer 鬼滅の刃」:鬼の脅威から人々を守るストーリーであり、最近話題となった作品!
他には「ドラえもん」(DORAEMON)、「ポケットモンスター」(POKÉMON)、「進撃の巨人」(Attack on Titan)などの作品は、日本人だけでなく、海外の子供たちの幼年時代の懐かしい思い出でしょう。
いかがでしたか。あなたの好きな漫画またはアニメは何ですか。漫画やアニメを読むことで、日本語学習や日本文化接触に繋がり、まさか「一石二鳥」ですね。
これからもこのような趣味を持ち続け、新しい日本の魅力を発見しましょう。